会長挨拶

作成について総論賛成、各論足踏みが何年も続いたホームページが、皆様のご協力を得て、2018(平成30)41日の開設から6年目を迎えることができました。ありがとうございます。児童心理司会は、増え続ける会員数と組織の拡大に対応できるよう今年度から活動の柱に委員会方式を導入します。また、来年度からは、新たに会員の皆様の研修・研究補助事業を開始していく予定です。会員皆様の成長と各自治体の人材育成の一端にささやかでも貢献できればと願っています。

本会は、全国児童相談所心理判定員協議会として、1961(昭和36)年の厚生省(現、厚生労働省)全国研修会時に誕生しました。2005(平成17)年の改正児童福祉法施行にあわせた心理判定員から児童心理司への名称変更により2006(平成18)年4月に会の名称は、全国児童心理司会となりました。新しい名称となった会の出発には、全国児童相談所長会の会長であった梶山純一東京都児童相談センター長から会報に挨拶文をいただきました。現在、誕生から61年の歴史を重ねてきています。厚生労働省によると、2022(令和4)年4月1日現在、全国の児童相談所に児童心理司は、2,337名配置されています。ホームページが開設された2018年4月1日現在は、1,447名ですから890名の増員です。強化プランの影響もあり、今後も更なる増員が見込まれます。

児童心理司会は、北海道から沖縄に至るブロック幹事を地区代表として、係員から管理職にわたる児童相談所心理職の全国的な組織です。単一の児童相談所職員職種として全国から集い、職位に関係なく交流する全国組織は、おそらく本会のみであり、独自の存在価値を示しています。活動は、児童福祉業務の発展を期し、児童心理司としての資質の向上を図り、相互の連携を深めることが目的です。資質の向上は、今後、今以上に求められていくものと思われ、相互の連携も一層必要となるでしょう。

児童心理司への期待と求められる役割は、これまでになく多様なものになっています。会員の皆様は、答えの見えない業務に戸惑われながらも、小さな変化と将来への希望へとつながる道を模索しつつ手探りで一歩ずつ歩を進めていることと思います。そうした中、児童心理司であるからこそできること、児童心理司ならではの役割について、微力ながら日々の業務に身近なものとして役立つよう努めてまいります。本会が、児童心理司の未来に向けて、皆様と共にあゆむ会であるようご支援、ご協力をこころよりよろしくお願い申し上げます。

2022915

会長  鈴木 清